サーキットデビューに向けたカメラの設定のおはなし。

鈴鹿サーキットに限らず、夏に向けて様々なレースが盛んになっていきます。カメラをもってサーキットへ初めて行く!という方に向けてできるだけわかりやすく書いていくつもりですが、難しかったらごめんなさい。
今回、参考に使うのはNikonのDXフォーマット(APS-Cサイズ)のデジタル一眼レフカメラ「D7200」です。
P7186541.jpg


それでは続きからどうぞ。
※望遠レンズ(もしくは望遠域を撮影可能な高倍率ズームレンズ)を持っていることを前提として以下の話を進めていきます。

カメラのモードは「シャッター優先オート」にしよう

スタジオセッション-002

デジタル一眼カメラを持つようになって、AUTOモードやSCENEモードで撮影されている方って案外多いと思います。それでも問題ないといえば問題ないのですが、やはり自分の思ったような写真を撮りたいのであればまずはモードを切り替えるところから始めてみましょう。多くのカメラには「プログラム優先オート」「シャッター優先オート」「絞り優先オート」「マニュアル」の4つのモードが必ずと言っていいほど採用されています。(NIkonの場合はそれぞれ「P」「S」「A」「M」で表記されます。メーカーによって表記が若干異なりますが、機能は一緒です。)
その中でも、動きモノを撮る際に使っていただきたいモードは「シャッター優先オート」になります。シャッター優先オートとはシャッター速度を自分で決定してそれ以外をカメラにお任せするモードになります。

また、併せてISO感度の設定もオートにしておきましょう。

シャッタースピードを変えるとどうなるの?

まずは2枚の写真を見てください。(違うカテゴリーで申し訳ないです…)
DSC_4554.jpg
これと
DSC_0079.jpg
これ。

どちらも鈴鹿サーキットの逆バンクから撮影した写真ですが、与える印象が大きく違うことがわかるでしょうか。1枚目の写真のマシンはほとんど止まってしまっているように見えるのに対し、2枚目の写真のマシンは疾走感があるように見えると思います。どちらも同じカメラ、レンズ、焦点距離(D7200+Nikon AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR,500mm)での撮影です。1枚目の写真はシャッタースピードが1/1250sec、2枚目の写真は1/125secでの撮影となります。

まず、シャッタースピードを決定する重要性はお分かりいただけたでしょうか。これをシーンモードなどにすると勝手にシャッタースピードを決められてしまって「もっと動きのある写真を撮りたかったのに全然撮れない…」ということになってしまいます。

AFモードはコンティニュアスモードにしよう

スタジオセッション-004
Nikonの場合はAF-Cモード、Canonの場合はAIサーボとこれもメーカーによって呼び方が異なります。機能は同じです。
AFを効かせている間はずっとピントを合わせ続けるというモードです。サーキットを走るマシンは常に撮影者との距離が変わっていくため、このモードが非常に有効となります。ただ、完全にピントが合うかどうかはカメラとレンズと腕次第になるので、絶対ピントが合うというわけではありません…

撮影モードは「連写」が正しいとは限らない

動きモノを撮影する多くの方は高速連写モードを使用していると思いますが、連写の遅いカメラや初級~中級のミラーレスカメラの場合はファインダー(背面モニタ)のブラックアウト時間(=像が表示されない時間)が長いため連写中に被写体を追い続けるのが難しくなってしまう場合があります。その場合は連写は諦めて単写にしたほうが打率がいい場合があります。
また、一定時間連写を続けているとバッファ(=カメラ内の一時的な記憶領域)がいっぱいになってしまい、そもそもシャッターが切れなくなる場合があるのでそれを防ぐ意味でも単写は有効となります。(エントリー機に比べてバッファの大きいD7200でも6コマ/秒で連写を続けていると約3秒ほどで連写が止まります)


まとめ

・シャッター優先オートにしてISO感度もオートに。背景まで止まった写真にするか背景を流れた写真にするかをシャッタースピードをコントロールして決定しよう。
・AFモードはコンティニュアスモードにしてシャッターを切る直前までカメラにピントを合わせてもらおう
・カメラによっては連写が正解ではないことも…カメラの特性をよく理解して連写するかどうかを決めよう

以上の3つを設定すれば(腕さえついていけば)概ね狙った通りの写真を撮れると思います。慣れてきたところで次のステップに進んでみましょう。
※走行しているマシンに向かってフラッシュを炊くのは大変危険なのでフラッシュは発光しないように設定しておきましょう!

もう少しだけ上級テクニック

・撮影はマニュアル露出で
ここまで「シャッター優先オートで撮ろう!」と書いてきましたが、実のところは「マニュアル露出」で撮影したほうが最終的には良い場合が多いです。(併せてISO感度もAUTOを解除しましょう。)車を追うことに慣れてきて、カメラの設定に目を向ける余裕が生まれてきたらぜひマニュアル露出での撮影に挑戦してみてください。
マニュアル露出の詳しい説明はStudio9さんの解説が詳しいのでそちらをお読みください→F値を小さくすると写真が明るくなる というウソ。[露出補正のナゾ]

フォーミュラなどを除いて、レーシングカーは基本的にヘッドライトを点灯した状態で走行する場合が多いです。ヘッドライトは結構明るいためカメラが「このシチュエーションは結構明るいからもっと暗くなるようにしよう」と判断し、思った以上に暗い写真に仕上がってしまうことがあります。あらかじめ露出補正だけでそれを回避するのは難しいため、車がいない状態での適正露出で撮影することでそのような現象を防ぐことができます。
もちろんマニュアル露出も万能ではありません。外の明るさが変われば露出の状況も変わります。時々試し撮りをして本当に正しい明るさになっているかどうかを確認しましょう。
~具体的な流れ~
車が来る前にシャッター優先オートで試し撮り→その撮影情報をもとにマニュアル露出で絞り/シャッタースピード/ISO感度を決定→撮影→撮影結果の確認→露出の調整
という感じです。

・親指AFを使いこなそう
初期の設定ではシャッターボタンを半押しするとAFが駆動してピントを合わせるという仕様になっています。しかし、いつまでも半押し状態をキープするのって案外疲れるんですね。そこでAFの機能を別のボタンに割り振ってシャッターボタンは純粋にシャッターを切るという状態にすると楽です。
親指AFについてもStudio9さんが詳しいのでそちらをどうぞ→知ってた?ピント合わせが超高速になる親指AFの使い方と設定方法!

・NDフィルターを活用しよう
DSC_2664.jpg
シャッタースピードを極端に遅くすると、ISO感度を一番低くしてかつ絞りを一番大きい値にしても露出オーバーになる場合があります。そういう場合はNDフィルター(=通る光の量を減らすフィルター)を装着すると改善できます。また、絞りすぎるとフェンスが写る場合があるので、絞りを開けた状態でシャッタースピードを落としたいという場合にも有効です。



あとは頑張ってファインダーの中に目当てのマシンを収めるだけです。(それが一番難しいんですけどネ)皆さんのサーキット撮影ライフの一助となれば幸いです。何かわからないことがあればお気軽にコメントなどお願いしますね。


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